
足根管症候群
2025.08.22
足根管症候群は、足首の内側にある「足根管」というトンネルの中で、後脛骨神経が圧迫されて起こる疾患です。
手首でみられる手根管症候群の足版とも言えます。
主な症状は、足裏やかかと、足指にかけてのしびれや灼けるような痛みです。足の裏にものが張り付いているような違和感や、砂利道を歩いているような感覚を覚えることもあります。歩行や立ち仕事で悪化し、夜間や安静時にも続くことがあります。
原因は、ガングリオンや静脈瘤などの腫瘤、骨の形の異常、足首の捻挫後の瘢痕、扁平足によるアーチの崩れなど多様です。診断するには、足首の内側を軽く叩いて「ジーン」としたしびれが足裏に広がるかを確認したり、MRIや超音波で神経を圧迫しているものがないかを調べます。
治療は、生活指導、インソールによる足底アーチの補正、薬物療法や注射といった保存療法が中心です。強い症状や改善が乏しい場合には、圧迫を取り除く手術を行うこともあります。
足裏のしびれや痛みの原因としては、その他に腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、糖尿病などがあります。症状が続くようなら「単なる疲れと思って放置することなく、整形外科で相談するようにして下さい。
