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股関節前方痛について

 股関節前方痛(鼠径部や大腿の付け根の痛み)は、

変形性関節症、股関節唇(骨頭を覆う軟骨)損傷や股関節インピンジメント(骨同士の衝突)などが

原因とされます。

スポーツ活動や長時間の座位、過度な負荷が加わることでこの痛みが増すことがあります。

特に若年層では股関節インピンジメントによる機械的刺激が原因となることが多く、

中高年では股関節の軟骨の摩耗による変形性変化が関与する場合が多いです。

診断には問診、X線検査、診察に加え、MRIが有用です。

治療は原因に応じて、保存療法(リハビリ、内服薬)や手術療法が行われます。

重症化させないよう早期診断、早期からの適切な治療が重要です。

足関節捻挫

足関節捻挫とは、足首の関節に過度な力が加わることで、靭帯が伸びる又は断裂したりするケガです。

スポーツや日常生活での転倒、着地の失敗などで発生します。

主に外側の靭帯が損傷されることが多く、痛みや腫れ、可動域の制限が生じます。

軽度な場合は安静や冷却、圧迫、挙上で改善しますが、重度の場合は医療機関での診断と治療が必要で、

再発防止のための固定を早い時期から受ける事が重要です。

トミージョン手術について

今MLBで活躍中の大谷翔平選手が肘に行った手術は、トミージョン手術と言って、肘の内側側副靱帯損傷に対して、これを再建する手術です。

肘の内側側副靭帯は、肘の内側にあり、投球時に肘を支える重要な役割を果たしています。投球を繰り返すことで、損傷することがあります。

この靭帯は損傷が進行すると、痛みが出たり肘の動かせる範囲が狭くなったりして、更には投球パフォーマンスの低下を来します。

早期の診断と治療が重要で、適切な治療を早期に開始することで治療期間も短くて済み、今後の投球生活を守ることができます。痛みや違和感が出て来た際は、すぐに専門医を受診するようにして下さい。

寒くなると関節が痛くなる現象について

寒くなると関節が痛くなる現象は、気温の低下によって体の血流が悪化し、関節周りの筋肉や靭帯が硬直することが原因とされています。また、寒さによって関節内の液体が粘度を増し、動きが鈍くなることも影響します。特に、関節に負担がかかっていたり、炎症がある場合は、寒さがその症状を悪化させることがあります。関節炎などの持病がある場合、このような症状はより顕著に現れやすくなります。防寒対策や軽い運動、適切なストレッチが予防に役立ちます。

変形性膝関節症に対するリハビリ

変形性膝関節症に対するリハビリテーションは、痛みの軽減、関節の可動域の改善、筋力の強化を目的とします。

初期段階で炎症がある場合には、アイスパックや薬物療法を行い、安静を保つことにより、関節の炎症を軽減させます。その後、ストレッチ、関節可動域の訓練、筋力強化訓練(主に太ももの大腿四頭筋)を行います。

トレーニングでは、ウォーキングや水泳などの低衝撃運動を実施して、徐々に下肢に負荷をかけていくこともお勧めです。日常生活の動作や姿勢の改善、体重管理も、痛みを和らげるうえで重要です。

 

人工骨頭置換術後リハビリについて

最近は、変形性股関節症で、股関節に人工骨頭置換術をする人が増えています。

大腿骨人工骨頭置換術後のリハビリでは、早期の可動域改善と筋力強化を目指します。最初は歩行器や杖を使って、体重をかける練習から始めます。また、股関節の屈曲や伸展、外旋、内旋の運動を行ってもらい、股関節周囲の筋力を強化します。無理なく段階的に運動量を増やし、痛みを軽減しながら機能回復を目指していきます。リハビリで、股関節の動きや筋力が戻ってくると、日常生活の動作がスムーズになります。

担当の理学療法士と相談し、個々の進行状況に応じたプログラムを行うことが重要です。

肉離れ

 

肉離れとは筋繊維の正常な伸張範囲を越えた場合に起こります。筋肉が収縮しているときに引き伸ばされる力がかかることで発症し、多くはスポーツ時におこります。例えば急に走り出したり突然止まったり、ジャンプなどの動作でおこりやすいです。部位としては大腿四頭筋やハムストリングス、下腿三頭筋での損傷が多いです。

また発症の危険因子として筋疲労、柔軟性の低下、不十分なウォーミングアップなどがあげられます。

症状としては重症度に応じて腫脹、皮下出血班、筋の硬結,陥凹がみられます。初期治療は冷却など行い安静にし、急性期症状(痛み、腫脹)が落ち着いたらストレッチング、筋力強化などのリハビリテーションをおこなっていきます。スポーツ前後でのウォーミングアップ、ストレッチなどケガ予防をして楽しく運動していきましょう。

ストレッチ

ストレッチとはスポーツ・医療の分野では筋肉を良好な状態にする目的で筋肉を伸ばすことです。

効果としては筋肉の柔軟性・関節可動域の向上がみられ、それにより怪我の予防にもなります。血流改善による疲労回復促進やリラックス効果などメリットが多くあります。

一言でストレッチと言っても種類が色々あり今回は動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)と静的ストレッチ(スタティックストレッチ)を簡単に紹介します。

 

動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)とは

リズミカルに反動動作を使い、関節を通常可動域以上に動かし筋肉を伸ばすストレッチです。ラジオ体操も動的ストレッチの一つで、運動前のウォーミングアップに適したストレッチです

 

静的ストレッチ(スタティックストレッチ)とは

伸ばしたい筋肉に関わる関節を、通常可動域以上の位置で一定時間(20秒程)保持するストレッチです。運動後のクールダウンに適したストレッチです。

 

ストレッチをするときの注意は

無理をしないこと。

怪我した部位に行わないこと。

 

ストレッチは毎日継続して行うと効果も上がりますので日常生活に是非取り入れてみて下さい。

事故による通院や、リハビリ、患者様からの質問

理学療法士の入江です。
大阪府の交通事故発生件数をご存知でしょうか?
令和3年 事故件数 25388件
令和4年 事故件数 25509件
ありました。
交通事故で、これまでに当院に来院された患者様からの質問や通院の流れについて簡単にご説明させて頂きたいと思います。
まず、最初の通院で生じる問題として、受付に来られた時に保険会社と連絡を取っていない場合があるという事です。これが結構多くみられます。この場合、一旦支払いが10割負担となり1万円以上の請求になる事もあります。もちろん、保険会社と連絡を取って頂き、交通事故扱いになれば全額返還はされます。事前に保険会社と連絡を取り、「いさか整形外
科を受診します。」と伝えてから来院して頂くとスムーズに事が運びます。
その後、診察を受けて頂きリハビリが必要となり、我々スタッフと関わることになってから、非常によく頂く質問が3つあります。
1つ、どれぐらいで治りますか?
2つ、どれぐらいの頻度で来院すればいいですか?
3つ、(ある程度通われた方で)保険会社から電話が鳴るんですが、どうすればいいです
か?
1つ目の質問ですが、事故の具合にもよりますし、これぐらいで治ると申し上げにくいのですが、3ヶ月〜6ヶ月の期間で見て頂ければいいと思います。怖いのは、そんなにドンとぶつかってないから大丈夫だろうとか、そんなに痛くないし大丈夫だろうなど、自己判断をしてしまう事です。ご自身が思う以上に事故の衝撃は、体にとって大きな負担になっていることが
多々あります。しっかりと、ドクターやリハビリスタッフと話して、専門的な意見を聞きましょう。
2つ目の質問ですが、最初は頻ぱんに通院するようお願いしています。状態が悪い時にはしっかり通院して頂き、状態が良くなってくれば、通院頻度を下げて頂く事も可能と思います。これも、ご自身で「良くなってきたから、そんなに通院しなくてもいいか。」と自己判断するのではなく、スタッフに相談して下さい。
お仕事などで、通院時間を作るのは、なかなか大変ではあると思いますが、後々の体の事を考え、しっかり通院して頂ければと思います。
3つ目の質問ですが、基本的にはありのままを答えていただければと思います。保険会社から電話がかかって来るなら、もうやめた方がいいのかなと思う方も多いようですが、「まだ調子が悪い、まだまだ痛い」など伝えるべきことは、しっかり伝えてほしいです。
それから、この質問を受けた時には、「弁護士特約に入っていますか?」とお尋ねしています。大体の方は分からないと答えられるのですが、車の任意保険に入られている方は、是非確認してほしいです。ご自身が入っていなくても、ご家族が入っている場合もあるので確認してみて下さい。ご家族にも適応している特約も多くあります。弁護士さんにお願いすれ
ば、電話対応や、事故の色々な手続きをしてもらえるので、ご自身の負担を減らすことができると思います。
症状がある場合は、「たいした症状ではないから、受診する必要ない」などの自己判断はせずに、すぐに整形外科を受診下さい。きちんと診ておいてもらわないと、後々症状が悪化したり、長引いたりすることがあります。自己判断をすることなく、まずは整形外科を受診することを強く勧めます。

冬場のケガと対策

明けましておめでとうございます。

年も明けまだまだ寒い時期が続きますが、冬はケガが増えやすい季節です。

主な理由として寒さによる筋肉の冷えが挙げられます。筋肉が冷えることで血流が悪くなり、筋肉自体が酸欠状態になってしまい硬くなりやすくなります。筋肉が硬くなると柔軟性が低下するため、急な動きによるケガのリスクが高くなります。

また、普段から運動習慣がないと、寒さで余計に固まってしまっているのでケガのリスクもより高くなります。

短時間でも毎日ストレッチを続ける事が予防につながります。ストレッチを行う場合も止まって行うストレッチよりも身体を動かしながら行う動的ストレッチの方がより効果的です!

動的ストレッチにはいくつか種類がありますが、一例をご紹介します。主に股関節周りを伸ばしていくストレッチになります。

1.両手を後ろに組み、両足は腰幅くらいに開きます

2.ひざを軽く曲げた姿勢から、片足を一歩後ろに下げます

3.ゆっくり腰を下ろしていき、ひざが90度一歩手前のところで止めます

4.ゆっくりと腰を上げていき1の姿勢に戻ります、足を変えて繰り返します

紹介したストレッチはほんの一例です。こういった運動指導も当院では行なっていますので困りの方は遠慮なくご相談ください!

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